新型コロナウイルス関連で大きな動きが二つありました。
◆中国在住邦人への一時帰国検討の要請
「在中国在留邦人及び海外渡航者におかれましては,上記を踏まえ,また今後,その他の中国各地においても状況が急激に悪化する可能性も念頭に,情報収集等に万全を期すとともに,日本への早期の一時帰国や中国への渡航延期を至急御検討ください。」
香港も含んでいるので私も対象になります。マジですか...
正直、大陸に住む人は帰るべきかもしれません。医療サポート会社からのメールによると、中国華南地区では
・熱が37.3℃以上出た時点で通常の病院での診察は不可
・指定された病院に回されて一気に隔離され医療通訳も付かない
よほど現地に馴染んで、言葉も堪能でないと乗り切れないと思います。
そもそも中国人でさえ、感染を恐れて病院に行きたくないそうです。
風邪すらひけない状態は危険過ぎるのではないでしょうか。
香港はそこまで厳しくなく、普通の風邪でしたら行きつけのクリニック(病院より規模が小さい)に行って大丈夫です。そこで新型肺炎の可能性があると診断されると、特定の病院に送られるそうです。
香港の患者数は 50人、疑われている方は 170人とそこまで危機的ではなく、また香港の医療レベルは世界最高です。状況をまとめると、
・感染のリスク ・・・中国とのイミグレはほぼ閉鎖状態。香港内の患者数も多くない。
・病気のリスク ・・・健康な40代なら死ななさそう(湖北省以外の致死率は0.5%以下)
・医療行為のリスク ・・・いつものクリニックに行ける。大きな病院も心配ない(はず)
・仕事のリスク ・・・総務なので、できればスタッフをサポートし続けたい
・日本に帰った後のリスク ・・・ばい菌扱い、2週間は隠遁生活となる
総合的に勘案して、香港に残るほうがよさそうです。
香港を離れるとすれば、日々爆発的に患者数が増える状況になったときです。
PC版のダッシュボード、妙にかっこいい
◆中国政府、企業活動を止めさせない
中国政府は、稼動再開した企業から新型コロナウイルス患者が出たとしても、企業活動を止めないよう指導を開始しました。
また、稼動再開のために厳しい条件を出している地方政府に対して改善を要求しています。
春節からずっと経済活動が停止ししている状態ですが、このままだと物やお金が回らずに、社会が負担に耐えられないと判断した模様です。また、新型ウイルスの拡散状況を見て、中国政府はこれ以上アウトブレイクしないと踏んだのかもしれません。
確かに新規患者数は漸減しています(Cちゃんは100%Fakeと言ってましたが...)
当社のあるグループ会社も再稼動の条件が厳しく、当面稼動できない見込みでしたが急に条件が緩和され、まもなく再稼動の見込みです。
この判断がどちらに転ぶか、情報を追っていきます。
◆思索
今回のウイルス禍で追い詰められている中国ですが、長い目で見るとプラスにの効果が大きいと確信しています。
・衛生面が飛躍的に進歩する
一気に10~20年規模で衛生面が進化すると思います。人心への影響が大きい。
・国民的一体感の醸成
危機を克服した後に、中国国民としての一体感が生まれます。皆がこの話題で話すことができます。阪神大震災の後に関西人が、東日本大震災の後に東日本の人が、当日のエピソードを語り合ったのと同じ現象です。
・個人の言論の尊重
初めに病気への警笛を鳴らして処罰の対象となり、帰らぬ人となった李医師の物語は、大々的な報道され国民の心に深く刻まれました。こうした個人の言論への一方的な抑圧は難しくなっていくように思います。この点に関してはまだまだ時間が必要だと思いますが、一つの転換点になってもおかしくないだけのインパクトがありました。
李医師の死は残念としか言いようがありませんが、中国はこの死を無駄にしないと思う。
一方、香港の未来は暗いものしか感じません。中国との溝は広がっていくばかりです。考えを整理してから書きたいので、この話は次の機会に譲りたいと思います。
◆今日の一枚
一人焼肉でヒーハー!