ボーナスでスタッフと揉める

香港にあるうちの会社は1月の旧正月前にボーナスを支給します。(年一回)

決め方ですが、こんな感じです。

 

・各部の評価者からスタッフの評価を提出してもらう

・私が評価に対応するボーナスの月数を決める。

  → 人事コンサルや調査会社の発表する水準を参考にして決定。

・各人の月給に評価に応じた月数を乗じてボーナス額を算出。

・年の途中入社や産休、病欠があれば日数分差し引いく。

・結果の一覧表を作成し、部長以上の駐在員で会議、評価や金額が妥当かをレビューして最終決定。

 

月数はおよそ 1.2~1.7ヶ月ですね。

また、香港では「ダブル・ペイ」という制度があり、12月に通常の給与に加えて更に1ヶ月分の給与を支給します。要は、12月に給料が2ヶ月分出る、ということですね。

 

ダブル・ペイは定額なので揉める要素はないですが、ボーナスは評価によって額が動くので、不満を持つ社員も出てきます。

まだ支給前なのですが、唯一金額を知る事ができるローカルスタッフ、総務部長のお姉様が早速怒り出してクレームを言ってきました。(やれやれ)

曰く

・面談では高く評価してくれたじゃないですか!

・今年は会社の移転があってとても頑張りました!

・他のスタッフと月数が変わらないのはおかしくないですか!

この人は私の部下で、ローカルスタッフでは一番ポジションと給与が高い人です。

仕事はできて人事・総務としての経験も豊富、かつ懸命にに頑張ってくれます。

ただ、ポジションが高いだけに要求されるレベルも高くなるため、月数は他の優秀者と同じになります。

でもポジションが上なので月収が他のスタッフよりも断然に高く、総額としてはスタッフの中で一番高くなっています。しかも去年に昇格したばかりなので、月収が大幅に増えた分、去年のボーナスと比較すると大幅に増額となっています。

 

普通に考えれば納得してもらえるはずの理屈だと思うのですが、さっぱり理解してもらえません。(私の英語力の問題もありますが)自己評価が高く仕事に自信を持っているから、それを毀損されたような感覚なのだと推測します。

 

このお姉さまは去年も一悶着ありました。去年の方が怒りがすさまじく、辞表を胸に抗議されましたが当時の社長がうまくなだめて、最終的に私が悪者ということで収まりました。(収まるなら私は何でもいいです...)

 

今年は去年ほどではなかったのですが、これは今から来年が思いやられます。また、ボーナス支給前に他の社員と自分の金額を比べてクレームをするのは職権乱用ですので、この点はほとぼりが冷めてからこちらからクレームすべき点と思います。

 

日本人は、お金に関する話題を遠慮したり、ましてや給料について上司にクレームするなんてことはなかなかしないと思いますが、世界では珍しい文化かもしれません。

香港人は、人目もはばからずにお金の話が大好きですし、こだわりも強いです。(台湾や中国ではもっとだと聞きます)

私が赴任してから、

・給料の昇給額を以前より手厚くした

  香港はインフレ社会で昇給が当たり前。残念ながら日本は世界の異端です...

・有給休暇を増やした

  香港の有給消化率は97.9%、休日の増加は本当に喜ばれます

・九龍地区の中心地に会社を移転

  スタッフの通勤時間が平均20%削減されました。

 

仕事のしやすい環境を用意して、高いパフォーマンスを上げてもらうことが経営にとって最も重要と考え、いろいろと実施して来ました。でもお膝元の自分の部下からクレームを受けるのですから甘くないですね。特に海外で働くということは。

 

まあでも、この程度でめげる訳にはいきません。

これからも、経営に貢献する方策をどんどん実行していきたいです!

 

今日の一枚

f:id:MsWalwara:20200110223126j:plain

香港島にあるHappy Valley競馬場に行ってきました。儲かりませんでしたが、ビュッフェは美味しく、お酒も飲み放題で、みんなでわいわい賭けるのは楽しいものです。