イラン情勢緊迫化により香港市場の勢い削がれる

香港市場は、昨日に書いた通り絶好調で2020年をスタート、その未明にはNYダウが続伸して最高値を更新。今日はますます値上がりするかと期待されましたが、米国によるイラン司令官の殺害によってすっかり勢いが削がれてしまいました。

持っている株もほとんど値下がりし、唯一値上がったのは石油の高騰を危惧しての石炭会社のみでした。残念。

 

イランのハメネイ師は報復を宣言しており、予断を許しません。深刻なテロや米国関連施設への攻撃があるのでしょうか。

 

日本ではリアリティがないかもしれませんが、世界はどこも切った張ったの世界です。

日本人が平和ボケと揶揄されるくらい平和を享受できているのは、

・アメリカへの基地提供

・いざというときのアメリカの財布機能(e.g. リーマンショック)

と、ひたすらアメリカの属国だからです。核の傘にも入ってますし。(いざというときに傘が開くかは不明ですが)

 

米中貿易戦争は、国力の伸張する中国をアメリカが叩きのめすためのものですし、北朝鮮は金王朝の生き残りをかけて核開発に勤しんでいます。

ドイツは、墜ち行く欧州をEUに纏め上げて国際社会での影響力を維持しようとし、ロシアはソビエト時代の衛星国を帝国として再編し、存在感を発揮しています。

 

日本経済のバブル以降を「失われた~年」と言われていますが、とどのつまり国際社会での重要性が低下したためです。なのでどんどん貧しい国になっています。

給料は上がらず、経済成長はせず、未来に希望がないため出生率もどんどん低下する。

(もちろん比較的にはまだ豊かですが)

 

日本人に戦前のような根性があれば、トランプと交渉して米軍基地を削減し、自主防衛路線を推し進め、国際社会での地位を高めることを目指したでしょう。(トランブ相手なら、この交渉はかなりうまくいくと思います)でも残念ながら、私たちにはもうその力がない。貧しくてもそこそこ幸せであることを選び、憂さはTwitterやyoutubeで解消する、そこそこ幸せでそこそこ不幸な国であることをいつの間にか選んでいるのです。

 

イランは宗教上の問題から、現在の世界秩序に喧嘩を売っていくしかないのでしょう。今回の殺害事件が大きな戦争に繋がるとは思っていませんが、当分ヤるかヤられるかの世界が剥き出しになりそうです。