新型コロナと国民性

日本の新型コロナの感染状況は厳しいですね。一旦ピークをうったと思いましたが、再び増加に転じてしまいました。

大阪と仲が悪いから患者数が抑えられていた(?)京都も過去最高を更新し、親が住んでいるので心配が募ります。

 

世界中が感染症との、ある種の戦争に臨んでいますが、日本は戦争にまた負けそうです。誰も責任を取りたくないのか、国と地方が責任を押し付けあって、誰も決断をしません。

 

中国は強烈な国家主義で既に勝利、アメリカは死屍累々ですが科学の力で世界の救世主になりそう。欧州は国によってまちまちですが、各国何度もロックダウンができる力が政府にあり、一定の成果が上がっています。

 

いよいよ尾身先生を始めとした専門家の方々が強く警告をしており、メディアも空気を読んで騒ぎに騒いでいるので、早晩政策の方向転換がされると思います。

しかし、この決断できない国民性は、いつまで経っても変わりそうにありません。

 

山本七平氏の「日本人とユダヤ人」曰く、日本人の八割超が二千年以上に渡って携わってきた「稲作」。これを通じて身に付けた高い協調性と、和を重んじる価値観がそう簡単に変わるものではありません。

 

日本人とユダヤ人 (角川oneテーマ21 (A-32))

日本人とユダヤ人 (角川oneテーマ21 (A-32))

  • 作者:山本 七平
  • 発売日: 2004/05/01
  • メディア: 新書
 

1970年代に300万部のベストセラーとなった名著です。当時の知的水準は侮れません。

 

日本人が真に信仰するのは仏教でも神道でもなく「日本教」であり、「いい人」こそが信仰の対象であり、「西郷隆盛」がその典型例だと喝破しています。

感染症専門家の中心的存在である尾身茂先生は、本著で言うところの「いい人」そのもので、現在最も支持されている日本人に思います。

 

とにかく、少しでも不幸になる人が増えないことを祈ります。