『FACT FULNESS』読了

邦題の副題「10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣」は、この本の内容を端的に表しています。

 

 

事実の把握、ニュースに対する姿勢、世界に対する認識、生産的な思考方法など、現代でより善く生きるために必要な要素が凝縮されています。娘にぜひ読むように勧めたいです。(早よ高校受かれ)

 

以下、自分用のメモです。

 

世界はあらゆる指標から「いい方向」へ向かっているにもかかわらず、先進国(本著の表現では「レベル4」)の国の人々は世界の現状と未来を悲観している。

 

これは、次にあげる人間の本能からくる10の要素が原因となっている。

  • 分断本能 「世界は分断されている」という思い込み
  • ネガティブ本能 「世界はどんどん悪くなっている」という思い込み
  • 直線本能 「世界の人口はひたすら増え続ける」という思い込み
  • 恐怖本能 危険でないことを、恐ろしいと考えてしまう思い込み
  • 過大視本能 「目の前の数字がいちばん重要だ」という思い込み
  • パターン化本能 「ひとつの例がすべてに当てはまる」という思い込み
  • 宿命本能 「すべてはあらかじめ決まっている」という思い込み
  • 単純化本能 「世界はひとつの切り口で理解できる」という思い込み
  • 犯人捜し本能 「誰かを責めれば物事は解決する」という思い込み
  • 焦り本能 「いますぐ手を打たないと大変なことになる」という思い込み

 

誤った思い込み、思考、行動を避けるには、以下のルールが有用になる。

  • 分断本能を抑えるには、大半の人が全体のどこに位置しているかを探す。
  • ネガティブ本能を抑えるには、悪いニュースの方が広まりやすいと覚えておく。
  • 直線本能を抑えるには、直線(的に推移する数値)もいつかは曲がることを知る。
  • 恐怖本能を抑えるには、リスクを計算する。
  • 過大視本能を抑えるには、数字を比較する。
  • パターン化本能を抑えるには、分類を疑う。
  • 宿命本能を抑えるには、ゆっくりとした変化でも変化していることを心に留める。
  • 単純化本能を抑えるには、ひとつの知識がすべてに応用できないことを覚える。
  • 犯人捜し本能を抑えるには、誰かを責めても問題は解決しないと肝に銘じる。
  • 焦り本能を抑えるには、小さな一歩を重ねることを心掛ける。

 

思考の成熟。