氷河期世代は語りたい

投資の話は、申し込んだIPOが来週爆上げして儲かる(そして部下のCちゃんがその4倍儲かる)だけですので、しばらくやることがありません。

そこで、自分の属している氷河期世代について、つらつらと書いてみます。

 

人生と世の中の出来事を対比して書いてみると、

高3→阪神淡路大震災

大学受験は内部進学なのでなかったです。

大1→オウム事件

入った大学(立命館)にもオウム信者はいて、教室にオウム冤罪のビラが置いてました。

大3→アジア通貨危機山一證券拓銀経営破綻

景気がどんどん悪化する中就職活動。

大4→和歌山ヒ素カレー事件

2月から就職活動を始めて6月に内定1社で終了。女子学生は真夏でもまだリクルートスーツで活動しないといけない時代。

 

人生の選択肢は、どこに就職するかくらいです。

普通なら大学進学も大きな選択肢になり得るのですが、中学受験で付属中に入ったため、何となく学部を選ぶだけでした。

就職では、新聞社大手メーカー志望でした。

大学では真面目に政治について勉強していたため、政治記者になりたかったです。落ちました。

大手メーカーですが、

・当時は日本経済を牽引していたのは電機メーカーで、信頼度が高かった

・社員5000人以上の会社は給料以上に福利厚生が手厚くお得

という理由で受けてました。

また、当時はアメリカ経済が絶好調でしたが、景気過熱感も充満していました。もう少ししたら恐慌が起きるようにも思っていました。なので、一旦大企業に入っていれば、会社どうにかなっても転職できるだろうと考えていました。

とにかく就職が難しく、景気も最悪でしたので、一歩間違えると無職、生活できない危機感は感じていました。実際、就職浪人した友人も居ましたし。

そうした中で1社、大手電機メーカーのグループ会社の内定を取れたのがラッキーでした。とにかく人生が何とかなりそうで安心しました。

 

その後、入社した会社では、社内情報システム部門に配属になります。(政治記者から遠い...)

働き方は今とぜんぜん違っていて、

・開発が佳境の時期は月に残業200時間とかが普通

・上司は圧倒的なパワハラ

・常に部署の誰かが鬱状態

まあブラックです。でも、入社したばかりでこれが普通と思ってましたのと、就職難の中で拾ってもらった恩義を感じていたため、心身を削って乗り切りました。

氷河期世代、就職させてもらってありがたいと考え勝ち)

 

その後財務に異動し、自分がされていた1/3の程度の厳しさで後輩を指導すると、部署の鬼状態。上にされたことを下にしていいとは思っていませんし、人として言ってはいけないことはどんな立場でも言ってはいけないことも理解していますが、それでも後輩との関係と仕事の両立に悩む日々でした。

 

また時は流れて、アベノミクス働き方改革で労働者の保護が強まる中、世間では氷河期世代は可哀想で割を喰った世代、ということになっています。

今年は「人生再設計世代」とも称され、さもこの20年が人生設計ミスのように見なされました。(ガッデム!

 

現時点で感じるのは、

氷河期世代は、高度成長の旧世代(バブル世代含む)と、00年代以降の新世代とに挟まれた端境期。働き方や職場の人間関係のルールが途中からガラッと変わった

◆新卒で大手企業に入れたのはよかった。「正社員」の権利は強い

 

日本だと正社員を辞めさせるのって結構難しくて、90年後半から00年前半の採用人数を絞ったために誕生したのが氷河期世代です。いま自分が、その正社員の恩恵を利用しようとしているのは皮肉なものです。

 

今日の一枚

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人より苦労した世代って、どこか甘美な響きでもある