真摯さ

ドラッカーの「マネジメント」は私にとって仕事の教科書です。

 

この中で最も印象に残っているのは、マネージャとして最も重要な資質を「真摯さ」である、とした部分でした。*1

仕事における真摯さとは何でしょうか。思いつくままに、

  • 仕事に対して嘘をつかない
  • 拙くあっても卑しくならない
  • 人を騙さない

やや漠然としていますが、正直であることが共通しています。

どれだけ頭がよくてもコミュニケーション力があっても専門知識があっても、ベースに真摯さがないとむしろ有害です。立場を利用して、横領や背任など自分のために能力を使う人間になります。

昨年会社の人事制度を作る中で、職務定義書を作成しました。職務定義書というのは各役職に求められる役割、スキル、コンピテンシー(行動特性)を定めたものです。

営業や経理、総務で求められるコンピテンシーは様々ですが、そのすべてに共通して「真摯さ」を設定しました。これを持たない人は会社には要りません。必ず仕事か人間関係でトラブルを起こします。

逆に、真摯ささえあれば会社に居て欲しいくらいに思うほど大事な要素だと思います。

仕事に真摯な人の未来を見てみたい。

 

このようなことを書きたくなったのは、日本側でこれに反することがあったからです。残念です。社会的な制裁を受けるでしょう。受ければいいと思います。仕方ない。

 

私は自分の持ち場で真摯に仕事に取り組むのみです。

 

◆今日の一冊

 私は有賀裕子氏版が好きです。全四巻あります。新人から経営者まで、どの立場でも引っかかる部分があり、一生付き合える存在です。

*1:原語は"integrity"上田惇生氏訳で「真摯さ」、有賀裕子氏訳で「人格」